カゲツキくんは作り出した何かを全力で投下していきました。
二次創作系小説を書き散らかしつつ、個人的に興味深いホビー(TF系多し)について騒ぎ立てるブログだったのですが、最近では自分で何やってるのかよくわかってません。そんなカンジのブログです。
東方冒険抄~SIDE-Я~
諸注意
東方冒険抄~SIDE-S~に対応した内容となっております。
また、以下の項目をよく読んだ上で閲覧することを強く推奨します。
※パラレルワールドです。
※キャラ崩壊が酷すぎます。
※主人公はあくまでも早苗です。
※百合要素アリ。
※設定崩壊も度が過ぎてます。
※紫→霊夢←早苗であることを理解して下さい。
※あと、ファンタジー(笑)です。

それでも読むお!という方、お楽しみくださいませ。










 汚れ役は、私一人だけでいい。



東方冒険抄~SIDE-Я~



 電撃を吐き出すワイバーンの皮で作った、このぶよぶよした外套がなければ少し危なかったかもしれない。怪盗魔理沙が光学兵器を推進力として体当たりしてくるとは思っていなかった、というのもあるが。
 何より予想外だったのは八雲が寝返ったこと。武器に変身できるだけの余力があったとは……油断しきっていた。
「マスター!!」
「どうした椛」
 八雲の後任として側に置いている、白狼天狗の犬走椛がこちらに駆け寄ってきた。
八雲の掃討は自分に任せろ、とでも直訴しにきたのだろうか。
「どうして単騎で出撃なさったのですか!?私を置いていくなんて酷いじゃないですか!?」
……私の予想は見事に外れた。きびだんごでも与えて黙らせておくべきだったな。
「わかった、次回は椛と一緒に出撃しよう」
「本当ですか!?ありがとうございます~~!!」
 口約束だけで機嫌をよくした椛は私の腰に抱きついてきた。
「発情期でもないのに私の足で股を擦るな椛」
「マスター大好き~」



 玉座の間に入ると、烏天狗の射命丸文が我が物顔で私の玉座に座っていた。いつもの『下克上』だろう、と私は呆れて溜め息を吐いた。椛の方は、文を睨み付け毛を逆立てながら五尺ほどの長さの斬馬刀を構えている。
「お帰りなさい、とでも言っておきますよ」
「草履ではなく玉座を暖めてくれたとは、感心だな」
「ブーツ履いている人の草履暖めてどうするんですか、だから下克上ですよコレ」
「そんなに八雲の二の舞になりたいなら最初からそう言えばよかろうに……一撃で楽にしてやるぞ」
「最近冷え込むらしいので玉座を暖めておきました」
 私が得物のロッドを取り出して文を脅すと、急に文は恭しくなった。それでも文は玉座から離れようとしない。
 仕方ないので、文を玉座から引き剥がすことにした。
「退け」
と言いつつ、文の胸ぐらを掴んでそのまま文を持ち上げた。
「いだだだだだ!!」
文の悲痛な叫びは私には聞こえない。どうせいつもの三文芝居だ。
 持ち上げた文を放り投げ、生温い玉座に腰を下ろす。ぎゃっ、と情けない断末魔が聞こえた数秒後には斬馬刀を振るう音と怒号と悲鳴が同時に聞こえてきた。どうでもいいが、椛は文のことが嫌いらしい。
 文が叩き斬られる光景を無視し、八雲が加担したあの勇者――東風谷早苗について考える。
 私を前にしても怯むことなく振舞っていたが何者なのだろうか。あまり近接戦闘は得意ではないようだが、八雲が側にいる以上は万が一のこともあるだろう、それに備えるか。
 この手の問題解決を得意とする八雲は寝返ってしまった。とすると、適役は……。
「萃香、顔を見せろ」
鬼の伊吹萃香しか居るまい。萃香の持つ、身体の粒子化や複数個体への分裂などといった能力は意外と諜報活動向きである。
「うぃ~」
「萃香、お前に頼みたい仕事がある」
 萃香がどこからともなく現れ、同時に鼻が曲がりそうなくらい強烈な酒臭さが漂ってきた。いつものように大酒飲んでいたようだ。
「なんだい、言ってごらんよ」
赤ら顔の萃香は酒臭い息を吐きながら言った。
「東風谷早苗を追跡しろ。問題が発生したらすぐさま私を呼べ、いいな」
「あいよー」
了解したのだろうか、霧状に変身した萃香は酒臭さを残してどこかへ行ってしまった。
 東風谷早苗の追跡だけしていればどうにかなる状況ではないのは私だって承知している。何せ相手は八雲だ、私の理解を遥かに超えた行動に出るのは火を見るより明らかである。ならばこちらも二重三重に策を講じる他ない。
「幽香、出て来い」
「イエス、ユアマジェスティ(いかがなさいましたか、閣下)」
 萃香に続いて呼び出したのは花を愛する妖怪、風見幽香。チェックのもんぺに同じくチェックのベスト、麦わら帽子に土のついた軍手という明らかにガーデニング作業中の格好で姿を見せた幽香だが、これでも純粋な戦闘能力なら軍団トップだ。
「『ゆうかりんランド』の手入れが終わり次第、直ちに全部隊で模擬戦を行え」
ゆうかりんランドとは、幽香が城内で可愛がっている花畑のことだ。幽香はこのゆうかりんランドの花々の手入れを私以外に邪魔されるのを死ぬほど嫌がる(以前兵士の一人に邪魔されたときは街の一区画ごと邪魔した兵士を殲滅するほど)。
「仰せの通りに、閣下」
「あとで私にも見せてくれよ」
「えぇ」
幽香が私にゆうかりんランドを案内すること了承すると、スキップしながらその場を後にした。
 さて、やるべきことはあと一つか。
「文、椛。各エリアの領主を召喚して会議の用意をしろ。今すぐにだ」
マウントポジションで文を殴り続ける椛が攻撃を中断して私を見た。文も私の方を向きはするが、焦点が合っていない。
「聞こえたか、今すぐに各エリアの領主を召喚して会議の用意をしろ」
「は、はい!!」
「天狗使い荒いんだから……」
「黙って働けパンチラフェチ!!マスターにボコボコにされるよ!!」
椛は自ら再起不能にした文を引きずりながらこの玉座の間から出て行った。



 会議の間に入ると、縦長で楕円状の豪奢な円卓を囲むようにして各エリアの領主が顔を揃えていた。
「遅かったわね霊夢」
 青白い肌に尖った犬歯、チスイコウモリを彷彿とさせる一対の大きな翼を持つ、傲慢なこの少女は吸血鬼のレミリア・スカーレット。紅魔館を拠点とし湖とその近隣の森を統治しているが、領主の中で最も精神年齢が低く、文に煽動されて時折反乱を起こす問題児だ。
「お茶請けのお団子ないの?ここのお団子美味しいのに」
 生気が感じられない肌の色、桜が舞い散る着物を纏い幽霊を侍るのは亡霊の西行寺幽々子。白玉楼の主人と冥界の管理者を兼ねているが、余りにもゆったりとした性格の持ち主。
「召喚命令なんてよく面倒なことするわね、永遠亭でやればいいのに」
 迷いの竹林を統治する不死者の蓬莱山輝夜がぶつくさと文句を垂れる。医療と文化の進展に力を注ぐ永遠亭の主ではあるが、ものぐさ太郎と揶揄されるほどのだらしない領主だ。
「レミリア・スカーレット、西行寺幽々子、蓬莱山輝夜、貴女達は少し我が儘が過ぎる」
 レミリアと幽々子と輝夜の自由気ままな発言を叱るのは、幻想郷市警の総司令官兼幻想郷最高裁判所長官の四季映姫ヤマザナドゥ。この幻想郷の治安と司法を守る、という点においては非常に優秀だが、話がクドいのが玉に瑕。
「そんなことより早苗はどうした?まだ見つからないのか」
 巨大な注連縄を背負い、円卓の上で胡座をかくという図々しい態度で会議に参加している軍神、八坂神奈子。妖怪の山ならびに核融合センターを統治する神様だが、親バカの気があるらしい。
「だいたいの話はわかりましたよ……魔王霊夢閣下」
 地底を統べる覚妖怪、古明地さとりが勝手に私の思考を覗き見してこれから話すことを理解していた。反乱や暴動を頻発するエリアの領主だけあり、纏う雰囲気も他の領主とは違ったものを感じさせる。
「何が起こったのですか?全エリアの領主を召喚しなければならないようなことだとは思うのですけど……」
 キワモノ揃いの面子の中で唯一物腰柔らかい聖白蓮が、議題についてやっと触れてきた。金と紫のグラデーションがかかった長い髪と、柔らかい笑顔を絶やさないというある意味領主らしくない雰囲気を持つ白蓮の担当エリアは城下町ならびに人里の周辺全域。城下町や人里自体は私の管轄下にあるため領主はいない。
 領主が全員集まったことを確認した私は、白蓮の質問に答える。
「私の側近の一人であった八雲紫が国家反逆罪及び不敬罪の容疑で追放されたのは覚えているだろう。どうやら仲間を集めて再び反逆しようとしているようだ」
 八雲紫の名を口にした途端、会議の間全体の空気が強張った。いかに八雲が食えない者なのかは理解しているようだ。少し間を置いてから私は話を続けた。
「さて、神奈子にとってはだいぶ耳が痛い話になるだろうな」
「私がどうした?」
「成程……確かに耳が痛くなるでしょうね」
 名前を出された神奈子が疑問符を浮かべ、心を読んでいるさとりは納得したかのような表情を見せた。
「八雲紫は無関係の一般人、東風谷早苗を仲間に引き入れていた」
「……ッ!!嘘だッ!!」
神奈子が憤慨して円卓を殴りつけるが、事実は変わらない。
「私が嘘を吐いてどうするんだ」
「残念ですが八坂神奈子さん、魔王霊夢閣下は嘘を吐いてなんていませんよ」
さとりも神奈子に対して容赦なく現実を突き付けた。
「まさかウチの早苗が……紫に騙されるだなんて、そんな馬鹿なことがあるわけない……」
 すっかり萎びてしまった神奈子を無視して、私は話を続ける。領主を召喚した目的は神様虐めではないのだ。
「また、怪盗魔理沙も荷担したことも確認されている。八雲と魔理沙が結託してしまった以上、この幻想郷の平穏を脅かす存在となったことは火を見るより明らかだ。よってこれより幻想郷全域において警戒レベルを最大に引き上げることを宣言する。解除の条件はただ一つ、八雲紫、東風谷早苗、霧雨魔理沙の捕縛だ。関所を設けろ、全兵力を注ぎ込め、私に楯突く者は誰であろうと捕まえろ、いいな」
 物々しい雰囲気の中、一番最初に口を開いたのはレミリアだった。
「弱体化した紫が人間の小娘を連れ回してるだけなんでしょ?なら、簡単ね」
「言われてみればそうねぇ」
「警戒レベル引き上げる必要あるのかしら」
「ともかく、その三人を裁けばいいのでしょう」
「……早苗をたぶらかして、ただでは済まさないぞ八雲紫……!!」
「イエス・ユアマジェスティ(了解しました、閣下)」
「いざ、南無三!!」
そして、レミリアに続く形で他の領主達も各々の言葉を口にした。
 これで、八雲を打倒する手筈は整った。
「これにて領主会議は終了とする、オールハイルロータスランド」
「「「オールハイルロータスランド!!」」」



とぅー びぃー こんてぃにゅー




~あとがき~
 影月です。
悪役霊夢が書きたくてやりました。反省も後悔もしてません(爆)
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