カゲツキくんは作り出した何かを全力で投下していきました。
二次創作系小説を書き散らかしつつ、個人的に興味深いホビー(TF系多し)について騒ぎ立てるブログだったのですが、最近では自分で何やってるのかよくわかってません。そんなカンジのブログです。
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嘘と本音と芋虫の恋
3つの恋のお題ったー(http://shindanmaker.com/125562)にて、
『魔女化杏子への3つの恋のお題:食べてしまいたい/重ねた手のひら/離れたくない、離したくない』
という結果が出たので書きます、魔女化杏子で。











①食べてしまいたい



 手と頭と体だけのお粗末な人形がとことこと歩く。あたしはそいつに粘り気の強いチョコを吐き出してぶっかけ、食らいつく。どこのパーツかはわからないけど、棒が食道に刺さる。痛ぇ。
 一旦前の身体を吐き出して、それに魔力を注いで飲み込む。魔力を注がれた身体を操って、食道に刺さった棒を引っこ抜いてまとめて吐き出す。まだなんか奥の方に引っかかってんな……。
 あー、手が欲しい。グリーフシードが要らなくなったのはすげぇ好都合なんだが、やっぱり手は要るなぁ。前の身体使えるだけマシか。
 デカいホースみたいな身体を揺すったら出てくるか?お、なんか出てきそう?
 四苦八苦して吐き出したのはグリーフシードだった。さっき食った使い魔はそんなに人間食ったのか、二個出てきた。

 前の身体に結構な量の魔力を注いで結界の外を歩かせる。戦闘こみでだいたい一時間ってところか。
 五感がちょっと霞んじゃいるけど、一応見えることは見えるし聞こえることには聞こえるから、いいか。この図体でお天道様の下歩くわけにはいかないし。
 それにしてもこの身体チョコくさいな。アリとか集ってきそうだ。
 そんなことを心配しながらアテもなく散歩していく。ほむらとワルプルギスの夜の殺し合いのせいでボロボロになったはずの見滝原が、いつの間にか元通りの姿として視界に映るのがわかる。
 おっと、ありゃさやかと、確か……なんつったっけ。キョースケだっけか?あのいけ好かねぇ坊やは。
 いいねぇ、若いって。あの、指を段々重ねみたいに絡ませて手を繋ぐの……そうそう、恋人繋ぎだったな。それだけでアイツ舞い上がっちゃってんの。キスとかしたいなぁ、ってさ。夕焼けでぼんやりしてるけど、多分ほっぺ赤くしてんだろ。この調子だと。
 あたしには見せてくれない、女の子らしい部分をまさかこんなところで見られるとは思わなかった。長生きはするモンだ。物陰に隠れながら、嬉しそうなさやかの笑顔を見つめる。
 それにしても全く羨ましい限りだね。
 そりゃ……ちょっぴり、いや、それどころじゃないくらい悔しいけどさ。さやかはあの坊やにゾッコンだもんな。頭ン中ヴァイオリンのことばっかな坊やにはもったいないくらいいい女なんだ、幸せになるべきだろ。
 ところでさぁ坊や、譲ったのはあたしだけどさ……アンタの彼女、食っていいかい?



②重ねた手のひら



 表向きには失踪したことになっちゃいるが、実際はウチの教会の近隣に結界を張っている。そんでもって、時々やってくる共犯者にグリーフシードを寄越している。
 あの頭のおかしい共犯者のおかげで魔女になってからものうのうと生きていられるから文句は言えないが。
 さて、今日はその共犯者が来てるはずだ。関東全域にあたしの使い魔をばら撒かせてグリーフシードを生産させる、まどかの嬢ちゃんが好きで好きでたまらないあのバカが。
 パーカーのポケットにグリーフシードをねじこんで、いざ結界の外へ。

 バカはバカでも可愛げのある方のバカが居た。
 どうしてこんな時間のこんなさびれた教会に居るのか知らん、だが間違いなくそこで体育座りしてんのは、さやかだ。
 心なしか表情は暗い。そんなさやかの傍に行こうと一歩踏み出す度に床板から聞こえる音が不安を煽る。抜け落ちたらシャレにならない。
 ギィ、ギィ、ってなんなんだよこの床。そこら辺の大工たちに集団催眠でもかけて修理させた方がいいのか。
「……なんでアンタがここに居るの?」
 軋む音に気付いたのか、顔を上げて不機嫌そうにさやかが言った。あたしの教会だからに決まってんじゃん。
 そもそもお前は……まぁだいたいわかったけど、黙っておく。魔女になる前のあたしは他人の心なんざ読めやしなかった。それに、目の前で不機嫌そうにしてるお姫様はあたしが魔女だなんてことを知りはしない。あたしはあたし、ガラの悪い魔法少女、佐倉杏子。アイツにとってのあたしはそれ以上でもそれ以下でもなかった。
 隣いいかい?
「勝手にすれば」
 ……はぁぁぁ、そうかい。あの坊やとくっだらねーことで喧嘩して、どうしようもなくなってここまで逃げてきて、突然あたしが出てきたことに驚いて、思わず八つ当たりしちゃって、自分はホントにヤな子だ、って……。またかよ。懲りねぇなぁ。
 さやかの隣で寝そべったあたしは、使い魔にパクらせたトッポを取り出して封を開けた。ほむらに食わせるつもりだったけど、別にいいよな。
 食うかい?話くらいなら聞いてやれるよ。
「じゃあ、話してあげる。トッポは要らない」
 はいはい。
「……恭介とね、どうでもいいことで喧嘩しちゃって、私の勝手で恭介を怒らせたの」
 じゃあ謝れよ、四の五の言わずにさっさとさ。
「……謝れるわけないよ。これでもう何回目になるのか、私でもわかんないもん」
 さやかって、ほんとバカだな。
「誰がバカだって?」
 喧嘩しているウチが華だ。喧嘩さえしなくなったら、もうお終いだろうが。わかんねーのか?さやかだからどうでもいいことで喧嘩すんだろ?
「……そりゃ、そうだけど」
 喧嘩して、謝って、また喧嘩して。そうしてりゃ向こうのこともわかってくるモンさ。知ってたようで実は知らなかったこととかも。
 ――そう、あたしたちみたいにさ
「そっか……そうだよね。なんかクヨクヨしてた私がバカみたい」
 さやかの表情が晴れてきた。やっぱり、お前みたいなバカには笑顔が一番だよ。
 ギィィって軋む音の後に、さやかもあたしみたいに寝そべって身体を伸ばした。
「でも、もう少し頭冷やしてから行くわ」
 このまま結界に引きずりこんじゃっていいかな、コイツ。
 下心を乗っけた手を、さやかの手のひらに重ねてみる。
「どしたの?……もしかしてぇ、杏子ちゃんは寂しいのかい?意外に可愛いとこもあるじゃん」
 死体の手から伝わるさやかの体温が、やたらと熱く感じられた。気がした。



③離れたくない、離したくない



 使い魔ばっかり食ってるわけじゃない。服を脱がしたあたしの死体にホワイトチョコぶちまけレイプされましたーってカンジで歓楽街の路地裏辺りに放置、それに欲情して寄ってきたバカな男をハメて結界の中に引きずりこんで食ったりもする。
 チョコぶちまけて食っちまえば人肉の臭みなんざ関係ない。噛み終わるまで延々と悲鳴が聞こえるんだが、それもほとんど慣れつつある。
 ……すっかりあたしも化けモンになっちまったわけだわ。
 そんなことをほむらに言ったら、アイツ、思いっきり笑いやがった。んで、笑いが治まってからこう言ってきた。
「もし貴女が魂まで魔女になっていたとしたら、今頃貴女はただの燃えるゴミよ」
 初めて会った頃からコイツとの関係はなんにも変わんねぇ、ずーっと利害が一致してるからつるんでる。グリーフシードの切れ目が縁の切れ目だって最初からわかってるから気が楽だ。
「それに、美樹さやかに熱をあげることもなかったでしょうね」
 うるせぇよ、黙んねーと食うぞ。
 ……でも、ほむらの言ってることに間違いはなかった。
 ああそうさ。大好きだよ、さやかが。
 そうでもなきゃ残された全ての魔力を費やして、あの坊やの記憶やらさやかに対する想いやらを弄くったりしねぇ。魔女になりはしたが、おかげでさやかの幸せそうな笑顔が見れた。なんの後悔もない。
 いや、やっぱりある。……っかしいねぇ、後悔しない生き方をしてきたはずなのに。



 あたしは佐倉杏子じゃない。あたしは芋虫の魔女。それでいてどうしようもない嘘吐き。今も昔も変わりゃしない、変わることも出来やしないくらいの、大嘘吐き。
 結界の風景もさやかの恋人も何もかもあたしの吐いた嘘まみれ。
 さやかの隣で寝っ転がるあたしはあたしじゃないんだから、さ。
 多分この、さやかを離したくないって気持ちも、さやかから離れたくないって願いも、嘘っぱち。
 この想いも、いっそのこと嘘になっちまえばいいのに。
 魔女を目の前にして気持ちよさそうに眠っているさやか。無防備すぎるその唇を指でなぞってみる。やらかくて気持ちいい。
 ――どうせ、これも嘘になる
 今度は指でなぞるんじゃなくて、唇で触れてみる。
 んっ……、と、くぐもった声を出して、坊やの名前を呼ぶさやか。
「……やっと、恭介からキスしてくれたんだね」
 夢の中では、さやかの唇に触れたのはあたしじゃない。さやかの気持ちも、嘘にしてやりたい。坊やに向けてる気持ちを、あたしにぶつけて欲しい。
 でも、無理だ。
 あたしはさやかの王子様になれない。

 今更あたしがこんなこと言うのも図々しいけどさ、聞こえてるなら叶えてくれねーかな、神サマ。
 どうか、あたしの目の前に居るこの子は……さやかだけは嘘にしないでくれ。やっぱり離したくないし、離れたくない。
 嬉しそうに笑ってるコイツを、さ。



④魔女図鑑



*リューグネリン
芋虫の魔女。その性質は欺瞞。大切な者のため、永遠に嘘を吐き続ける魔女。その結界は嘘と嘘と嘘で満ち溢れている。しかし食欲には正直である。

*?????
芋虫の魔女の手下。その役割は献上。魔女に甘く粘度の強い体液をかけられて餌にされる。

詳細
*リューグネリン
杏子が魔女化した姿。巨大な芋虫のような外見を持ち、赤い肌をマーブルチョコレートがデコレーションしている。目、鼻、耳などは持っておらず、鋭利な牙が並んだ巨大な口がその存在を主張している。
幻覚・眩惑魔法に加えて読心術を使う。必殺技のロッソ・ファンタズマは相変わらず使用可能。
魔女化以前の人格を持ち、ほむらに取引を持ちかけて身の安全を確保する。
また、抜け殻となった身体を操って戦うことも出来る。
捕食の際には、強粘度の液状チョコレートを口から吐き出す。ホワイトチョコレートも出せる。このチョコレートは人間でも食べられる。
名前のリューグネリンはドイツ語で『嘘吐き』という意味。

*使い魔(名称未設定)
リューグネリンの使い魔。アニメ本編第七話で杏子が持っていた人形とそっくりの外見。
関東地方で続発する失踪事件の実行犯。
全ての個体はリューグネリンの意志で操られているが、行動パターンなどの指示は共犯者であるほむらが行っている。
グリーフシードを産み出す家畜として今日も屠殺される。



⑤オオイナルアトガキ



 早くて小さくてかわいいまどかくんがTLの話題をかっさらうという珍事が発生していますが私は元気です。
 今回は魔女化杏子ちゃんで書いてみました。恋のお題とか言ってる割にやってることはモロに悲恋というか一方通行ですけどね。
 例によってオリジナル魔女はハイスペックですゴメンナサイ



 魔女化した杏子ちゃんのイメージとしてよく見かけるのは蛇、ないしは宗教関係のモチーフを含んだものだったりしますが、敢えて芋虫をチョイスしました。
 どうして芋虫かと言いますとね、蛇に近い体型してますし、魔法少女が魔女になるプロセスを考えると蛇より芋虫の方がしっくりくるんですよ。個人的に。
 それで、何の気なしに英和辞典で芋虫の項目を見つけたんですよ。そしたらこんなことが。

「Caterpillar《キャタピラー》」
①芋虫、毛虫《チョウ、ガの幼虫;転生・聖職者の象徴》
②キャタピラー
③他人をくいものにする人
※ジーニアス英和辞典より。一部内容を改変して記載。

 キャタピラーは、まあいいとして、まさか芋虫や毛虫が転生や聖職者の象徴だとは思いもしませんでした。転生は魔女の特質に、聖職者は杏子ちゃんのイメージにそれぞれ符合するわけですから、モチーフとしては適切なようで。
 性質を欺瞞にしたのは、魔女化した原因から由来している、という設定からなのですが、『他人をくいものにする』というのは二つの意味で符合するんじゃないかと思ってしまうのでした。



 余談。
 ハロウィンSS二本書く予定だったのに片方完成したのにもう片方のプロットがボソンジャンプしました。死ねと申すか。
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