カゲツキくんは作り出した何かを全力で投下していきました。
二次創作系小説を書き散らかしつつ、個人的に興味深いホビー(TF系多し)について騒ぎ立てるブログだったのですが、最近では自分で何やってるのかよくわかってません。そんなカンジのブログです。
化ほむ語~ばけほむがたり~
あんまりにも人間臭い怪人を見慣れてしまったせいで俗に言う化け物と呼ばれるそれのなんたるかを見失いそうになっていますが私は元気ですあとフィギュアーツのウヴァさん欲しい。
もっと凄惨な欠損にするべきだったなって今更ながら後悔してますあとフィギュアーツのウヴァさん欲しい。
ぬるめだし、なんか前書いたのと欠損したパーツ同じだし。
諸事情でしばらくROMります。あとウヴァさん欲しい。







CAUTION!!
※この世界でのほむらちゃんは化け物同然です
※暴力描写強めです
※あと例によって欠損描写あります
※キャラ崩壊が悲惨です



以上の点を御理解いただいた上でお読み頂ければ幸いです。









 外観それ自体はかつての見滝原そのものなのだが、この街に住まうのはみな少女であった。ある者は家族のため、ある者は愛しい者のため、ある者は自身のため……いずれも、願いや祈りのために命を擲ち自らを犠牲にしてきた少女だ。
 この見滝原に酷似した街では、そんな少女たちが死後の世界を穏やかに暮らしていた。戦いとも絶望とも無縁である、夢と希望に溢れたこの街で。



 あるとき、桃源郷にして理想郷であるこの街に招かれざる客が訪ねてきた。もとい、乗り込んできた。
 砂と錆で汚れた黒金色の金属塊同然の巨体、頭を失い赤茶の液を垂れ流す長い首、引き千切られた尾羽、軋む音とともに羽ばたく翼。鳥型巨大ロボットとでも形容すべきなのだろうが、巨体の至るところに走る亀裂から漏れる赤黒いそれはさながら血潮のようで。
 間違いなく言えることがあるならば、この怪鳥はこの街に居るべきではないということだ。



~化ほむ語~



 怪鳥はテレパシーを使うことが出来るらしい。この街の住人たちは、怪鳥のけたたましい咆哮が鼓膜を経由することなく直接頭の中に聞こえてきたことからそれを理解した。同時に、何かしらの言語を使うだけの知能はないのだろうと判断された。
 怒り狂ったかのように頭のない首を振り回しながら街の上空を飛んでいた怪鳥だったが、唐突に急降下を始め、地上に立ち並ぶ住宅に突っ込んだ。屋根を突き破りコンクリートを砕きテレパシー越しに吠える怪鳥は、胸に隠されていた機関砲を露出させた。
 再び飛び上がり、体当たりや機関砲で周囲にある物を片っ端から破壊する怪鳥に、住人たちは恐れ慄いて逃げ惑った。
 彼女たちがこれまで戦ってきたどの化け物とも符合しない正体不明の怪鳥は、無秩序に急上昇と急降下と破壊行動を繰り返した。



 しかし、怪鳥による猛爆はまもなく打ち止めとなった。
 この街の住人たち――魔法少女の自己犠牲と献身を肯定し救済した、この街の創造主、円環の理こと鹿目まどかが怪鳥退治に出向いたのだ。
 まどかが来た、やった、これでもう安心だ、口々に少女らが言う。頭がないのだから当然目もない怪鳥は、自身を狩ろうとしてやってきた者に気付かなかった。
 純白の衣、輝く翼、淡い桃色の長い髪、黄金色の瞳、そして神々しさを持ち合わせたまどかは弓を構え矢を番え、何よりも貴い平穏を食い潰そうとする怪鳥に狙いを定めた。
 放たれた矢は今まさに舞い上がろうとした怪鳥の胸に見事に命中した。胸に矢を突き立てられた怪鳥は力なく落下し、その巨体が地面に叩きつけられた。
 怪鳥狩りはあっさりと済み、まどかは亡骸になったであろう怪鳥の姿を見るべく降り立った。
 だが、そこには怪鳥など居なかった。その代わりに、まどかが待ち望んでいた少女が気絶して倒れていた。
 ただしその少女、右の眼窩に収まっているはずのものと右肩から下の部分が欠損していた。
 怪鳥の正体はまどかが『最高の友だち』と評した魔法少女、暁美ほむらであった。変身したその姿は魔法少女に相応しくなどなかったが、著しく破損しながらもその機能を充分に果たしているソウルジェムがある以上は彼女もまた魔法少女であることには違いない。
 自宅にひどく手のかかる怪鳥、もといほむらを連れ帰ったまどかは、改めてほむらの身体を見た。
 右腕は噛み千切られたかのようにして喪失。顔の右半分は焼けて爛れ、右の眼窩はどこまでも暗がり。衣服は古い血で汚れ、ストッキングが破れそこから病的な白い肌がちらついている。身体中の中途半端に治癒して残ってしまった傷や痣の数々がとても痛ましい。胸の一際大きい傷から血が滲んでいるが、これは恐らく怪鳥として暴れまわっていた際にまどかに射抜かれて出来たものだろう。くわえて、元々華奢だった身体はガリガリに痩せ細り、髪は傷んで白髪が増え、残された左目からは輝きが失われていた。それでもほむらはまだ息をしていた。ソウルジェムのおかげなのだろう。
 ある意味では死者の国であるこの街にどうやって生きたまま侵入したのかは不明だが、まどかはそれを気にするよりもまず、すっかり汚れたほむらをどうやって綺麗にしようかと考え、やがて意識のないほむらを抱きかかえ、風呂場に連れて行った。



 ほむらは目を覚ました。血肉や煙の臭い、悲鳴や罵詈雑言の声、それらを感じないことに違和感を覚えながら。
 すんすん、石鹸の匂いがする。何百年ぶりの匂いだろうが、どこからするのか。自分からだった。髪もずいぶん綺麗にされていた。いつからか魔法を髪に費やさなくなったというのに。真新しいパジャマで身を包んだほむらは何とか自分がおかれた状況を把握しようとした。
 ぬいぐるみだらけの部屋を残された左目でぐるりと見回す。目は一つだが、彼女はそれを苦に思わなかった。すると、二度と会うことはないだろうと思っていた少女と目があった。
 起きたんだね、と嬉しそうに言う少女、鹿目まどかの姿を目にした。すぐさままどかの部屋にある窓を蹴り割り、そこから飛び降りて逃げ出した。
 着地の際に足を挫いてしまうが、ほむらは先ほどの怪鳥とはまた別の姿――とはいっても魔力で黒翼を形成しただけの姿だが――に変身して飛び上がった。足が使えなくとも翼がある。ほむらは、是が非でもまどかに今の自分の身体を見せまいとしていた。そう、逃げるあてもないのに必死になって逃げようとするほどには。
 悲しみと憎しみばかりを繰り返す救いようのない世界でも、まどかは守ろうとした。希望と絶望を延々と転移させ続けるどうしようもない魔法少女たちを、まどかは救おうとした。
 そんなまどかがリボンと弓を託したのだから、世界を守るためにそして魔法少女を救うために、ほむらは戦い続けることを選んだ。実行した。そして永く永い時間を一人で戦い、生き延び、失望し、心を砕き、身体を壊し、人の形を捨てた。まどかが守りたかった世界はまどかの思いに応えようとせず、まどかが救いたかった魔法少女たちはどこまでも自己中心的だった。いつしかほむらはそれらのために戦うことを止め、金属塊の怪鳥に変身するようになった。わずかに人間であった頃の面影があったとしても、守ろうとした世界には、救おうとした魔法少女には、ほむらは化け物以外の何者でもなかった。
 気付けば身に覚えのない傷と死体の山が目に入り、栄えていた都市が瓦礫と瓦礫と瓦礫しかない土地になっていた、なんてことが頻繁に起きた。記憶の欠落が混乱を誘発し、更に欠落を悪化させていくという悪循環に飲まれていた。
 こうして身も心も醜くなった自分を、まどかに見せたくなかったのだ。彼女を悲しませたくないというかつての想いがリフレインしたからこその行動であったが、無意味に終わってしまった。まどかに追いつかれてしまったのだ。
「ほむらちゃん、どうして逃げたの……?」
 今にも泣き出しそうなまどかに声をかけようとするが、ほむらの声帯はその役割を果たそうとしなかった。悠久の時はほむらから腕や目玉や人間性どころか、言葉さえ奪っていた。
 慌てるほむらに構うことなく、まどかは言葉を続けた。
「もう、戦わなくていいんだよ?誰かのために傷付くことも、苦しんだり泣いたりする必要も、ないんだよ……」
 死体のように冷たい左手をまどかに握られたほむらは、あろうことかその手を振り払った。そしてテレパシーを介して吠えると、左腕から鋭く長い鉤爪を生やしてまどかに切りかかった。
 突然の出来事に対応しきれなかったまどかはその一撃を受けてしまうが、服を切り裂かれわずかに血が滲む程度の浅い傷で済んだ。
 ほむらは攻撃の手を緩めようとはしなかった。今度は欠損した右腕の切断面から、鋭利な爪を持った触手を生やし、それを一気に伸ばしてまどかの首に絡ませた。徐々に徐々に首を絞めていく触手によって苦しそうな声を出すまどか。だが抵抗しようとはしなかった。
 ほむらが身も心も傷つきながらもまどかのためにと戦ってきたのを全て見ていたからだ。彼女がこうなったのも全て自分の責任、なら甘んじて受け入れる他ない。気管を圧迫されながらまどかはそう思っていた。
 唐突に、まどかの首を絞めていた触手が緩み、そのまままどかを解放した。
 咳き込むまどかは、自身の右腕から生えた触手を鉤爪で切り落とし、震えているほむらを目にした。後悔や恐怖やその他諸々を混ぜ合わせた表情を浮かべて変身を解除すると、ほむらはまどかに背を向けて立ち去ろうとした。しかし、足を挫いていたほむらにそれが出来るはずもなく、一歩踏み出した途端に転倒した。それでもほむらは身体を起こすと、再び歩き出そうとした。
 弱々しく一歩を踏もうとしたほむらに、まどかは駆け寄った。
「行かないで、ほむらちゃん!ほむらちゃんの戦う場所は、もうどこにもないんだよ!」
 力を加えれば容易く折れてしまいそうな細い身体を抱き寄せ、続ける。
「どんな姿になっても、私が受け止めてあげる。だから……」
 頼りない背中に顔を埋めて嗚咽を漏らすまどかの脳内に、懐かしい声が聞こえてきた。
 それは到底、単語として認識できるようなものではなかったが。
『―――は、い――き―ゃ、ない』
「えっ……」
『あな――のそば―、――ゃいけ――』
 ノイズにまみれたテレパシーでまどかに何かを伝えようとするほむらだったが、当然何も伝わることはなく。
 身体を捻ってまどかを振り払おうとするほむらを、まどかは強く抱きしめた。
「ほむらちゃんが何を考えているのか、私にはわかんないけど……でも、これ以上自分を粗末にしようとしないで!」
『ぅぅぅううう、あ゙あ゙ぁぁぁぁぁ……!!』
「別に嫌われたっていい、もうほむらちゃんが傷付くのは見たくない。だから、もう離さない……!」
 不意に、まどかの腕の中で抵抗していたほむらが動きを止め、ぐったりと脱力した。
 動かなくなったほむらの弱い鼓動と呼吸音が聞こえるほどの沈黙がしばらくの間続き、やがてほむらが喉を震わせてたった一文字だけ声を発した。
 ただ、ま、と呟いたほむらはそのまま気絶した。



 こうしてまどかはほむらとの共同生活を強引にスタートさせたわけだが、これが実に前途多難とでも言うべき様相を呈していた。
 ふとした拍子にほむらは自我を失って変身し、身体中から翼や鉤爪や触手を生やして暴走する。ひどい時には冒頭で登場した金属塊の怪鳥にまで変身し、住人たちの脳を雄叫びで、鼓膜を機関砲の発射音で、それぞれ揺さぶる。
 そうなったほむらを止めるべく、まどかは武器も持たずにほむらの攻撃を全身で受け止め、ほむらを抱きしめ、怖くないよと言い聞かせた。
 暴走が治まるころには、まどかは傷だらけになるのが常であった。鉤爪で肉を裂かれ、触手で虐げられ、時折撒き散らす炎と弾薬によって蹂躙されるのだから無理もない。
 痛々しい傷と赤黒い液体だらけのまどかの姿をたった一つの目で捉える度にほむらが自己嫌悪に陥るのも、それをまどかが慰めるのも、いつものことになっていた。
 それだけではない。ほむらは口頭はおろかテレパシーでの会話すらままならなくなっていた。
 言葉ではなく呻きや咆哮ばかりが出てくるほむらの、微かな表情の変化や動作の一切から何を考えているのか、何を伝えようとしているのかといったことを読み取らなければならない。治癒しきっていない顔の傷のせいで表情は殊更読みづらくなっていたが、それでもまどかは諦めなかった。
 同時に、まどかはほむらに発声練習をさせた。名前でまた呼んで欲しかったのだ。
 まどかは、ほむらの口から自身の名前を聞くまでに相当な年月を費やすことになった。しかし、ここは夢と希望の象徴たる魔法少女の街。まどかはいつか必ず願いが叶うと信じた。



 そんなある日。
「……まどか」
「やっと……名前、呼んでくれたね」
 わずかにふっくらとしてきたほむらがかすれた声でまどかの名前を呼んだのだ。
 涙を堪えながら笑顔を見せるまどかは心の底からこう感じていた。
「嬉しいな」
 安楽椅子に座って揺られていたほむらに思わず抱きついたまどかは、表情を見せるのが上手くなっていたほむらに催促した。もっと呼んで、私の名前。
「まど、か」
「ほむらちゃん、もっと」
「まどか」
「うん、そうだよ。まどかだよ」
 まどかは催促し続け、ほむらはそれに応え続けた。数千年ぶりの初々しいやりとりは、しばらく終わらないことだろう。



~おまけ~



 まどかに拾われてから一年が経とうとしているが、ほむらは相変わらずまともな会話が出来なかった。イエスかノーで答える質問に答える程度ならなんとかなったが、そうでない質問の類は使える単語が『まどか』のみであるほむらに答えることは出来なかった。欠けた身体を使ったジェスチャーで意思を伝えようにも成功率は三割ほど。発声練習は続けているそうだが、喉から出るのはまどかの名前だけ、テレパシーで聞こえるのは呻きと咆哮と文章として成り立たないようなボロボロの言葉だけ。改善される兆しはなかなか見られなかった。おまけに字がまともに書けないせいで筆談さえままならなかった。ペンの使い方から字の書き方にいたるまでだいたいのことは忘れていた。
 暴走したほむらが手に負えないのも相変わらずであった。空を飛び、片腕で弓を構えて炎の矢を乱射し、大量の触手を合体させて蠕動運動で動き回る新しい化け物を作り出してまどかを飲み込んでしまうようなこともあった。時には人や鳥の特徴が混ざり合った異形の姿に変身してまどかを陵辱することも。ただ時間を重ねることでその頻度は低くなっていった。



 化け物に身を堕としたほむらをまどかが何とか人並みに過ごせるように尽力していたある朝のこと。
 ベッドで寝ていたまどかがふと目を覚ました。何かが足りないと開ききらない瞼のせいではっきりしない視界で探していた。そういえば寝る前に抱き枕代わりに抱きついていたほむらがいない。どこに行ったのだろうと家の中を探すことにした。
 ほむらの姿はあっさり見つかった。洗濯機の前でぺたんと座っていた。
 ただ何かおかしい。ほむらの周囲を取り囲むかのように洗濯用洗剤の容器が転がっていた。寝る直前には着ていたパジャマは少し離れたところに脱ぎ捨てられている。彼女の手には、赤い染みのついたショーツ。
 まどかは納得した。ほむらの身にも数年ぶりに来たのだ、例のアレ。ご無沙汰しているのだろう、どうすればいいのか困り果てている様子である。
 まどかは一旦引き返してある物を用意して戻ってくると、そんなほむらにじりじりと近付いた。しかし相手はとんでもなくデリケートだった。
 まどかの気配を感じたほむらは即座に変身して翼を生やし、狭い通路を縫うようにして飛んで逃げた。まどかは逃がすまいと同様に翼を広げて追った。何割かは化け物といえど危険日の少女を逃がしてはいけない。いつものように往来に飛び出したら大事になる。しかも変身を解けば一糸纏わぬ姿だ。まどかの心拍数は否応なしに上昇した。
 しかしほむらが家の外に飛び出してしまうことを阻止できなかった。窓を突き破る音と、脳を揺さぶる雄叫びを乗せたテレパシーが届いた。
 こんな時にどうして暴走しちゃうの、と心中で嘆きながらほむらを追うまどか。上空へ向かおうとしたほむらにしがみつくと、なだめる代わりに叱った。
「ほむらちゃん、めっ!女の子の日なのに暴れたりしちゃ!」
『オ゙ォォォォォ!!』
 返事の代わりにまどかの腕に食らいつくほむら。犬歯が突き立てられ、鋭く痛みを与えられたまどかは腕の力を緩めてしまった。
 その隙をほむらは逃がさなかった。左腕を振り回してまどかを引き剥がし、まどかの首を掴んでそのまま急降下して叩きつけた。
「うぅ……ほむらちゃん、ダメだよ……!」
 まだほむらの身体を心配するまどかの声は今のほむらには届かない。踵から鉤爪を生やし、最上段前で足を振り上げようとしていた。
「そういうことしちゃダメなんだってば!絵的に!」
 だが、ほむらはそうしなかった。もとい、出来なかった。
 下腹部を押さえてうずくまってしまったからだ。
『ヴゥゥゥゥゥゥ……』
「……ね?つらいでしょ?」
 なんとか立ち上がったまどかは、疼痛に屈したほむらの変身が解ける前に彼女を連れ帰った。



 白い太股を赤い一筋の線が走る。暴走の反動か苦痛に顔を歪めるほむら。その痛みが下腹部から来るものかどうかはわからないが、本人が戸惑っていることは間違いない。
 徳用と箱に書かれたガーゼの箱と、筒状の脱脂綿、それと消毒液を手に、まどかが改めて接近していた。
 その気配を感じビクリと反応したほむらは咄嗟に下腹部の辺りを左腕で隠した。胸元も隠そうとしたのか右肩も動いたのだが、数センチ程度しか残っていない右腕では意味を為さなかった。
 まどかの矢によって出来た傷が、隠すことができなかった平坦な胸の間で強くその存在を主張していた。
「……傷、消えないね」
 ほむらは身動き一つしなかった。
 手にしていたものを一旦置き、箱からガーゼを取り出すと、まどかは消毒液でそれを湿らせた。
「こんなこと言うのもどうかなって思うけど、ほむらちゃんが受けた手術のあとに出来た傷、好きだったんだ。ほむらちゃんが生きようとした証、みたいで。……私のせいで上におっきいの出来ちゃって消えちゃったけどね」
「……まどか」
「ごめんね、変なこと言っちゃって」
 ふるふると首を横に振るほむらの太股を、湿らせたガーゼ越しになぞる。
 飛び上がって驚いたほむらに、楽しげにまどかは言う。
「きれいに出来るところはきれいにしようね」
 ほむらはぶんぶんと首を振った。明らかな拒否の意思表示である。
「……もしかして恥ずかしいの?」
 いたずらっぽく問いかけるまどかに、ほんのりと頬を朱に染めて控え目に頷いた。
「じゃあ、なんで私の前で裸になれるの?恥ずかしいんでしょ?」
 手元に視線を落とすと、ほむらの人差し指が渦を描いていた。
 まどかにこんな自分を見られたくないという羞恥と、まどかになら見せてもいい、むしろ見て欲しい知ってほしいという思いがほむらの中でひしめきあっていた。それを伝える手段や悟られる可能性がないのは幸か不幸か。
「そういえばさ、ほむらちゃん。私もほむらちゃんにすごいことされたんだよね。――恥ずかしいとか、そういうこと言っても逃げられないよ?」
 ほむらは身体を強張らせた。まどかのいう『すごいこと』に心当たりがあったからだ。
 怯える様子を見せるほむらにわざとそれに気付かないふりをしてまどかは言った。
「ほむらちゃんだけ恥ずかしい思いをしないで済もうだなんて、ずるいよ。だからね、ほむらちゃん。その手をどけようね」
 ほむらはまどかの言葉に従うほかなかった。



おしまい



~あとがき~

『化ほむ語(ばけほむがたり)』とは、何千年単位で生き続けた結果、身体が欠損し時折自我を失って暴走し人外じみた姿になってしまった改変後世界のほむらが円環の理に導かれたその後の話を描いたIfストーリー的な要素を含んだ二次創作のこと(だといいな)。
『まどか様には責任持ってブッ壊れたほむらちゃんを修復していただきます by MURAさん』がコンセプト(多分)。
元になった発言をしたのがMURAさん、『化ほむ語』と名付けたのが流乃さん、そしてその話に燃え上がれー、となった方が私含めて数名。間違ってたらゴメンネ。

内容としてはリョナ強め(欠損前提だし)なのでR18Gタグつけてはっちゃけようかなと思いましたが、ブログに掲載する都合と似通った要素を持った『ほむらーど・グラス』シリーズがが18GタグなしでF○2さんやpixivさんからおしかりを受けなかったこともあるので、ぬるめにして全年齢向けでうpすることになりました。
だって、影月は よ い 子 の み ん な が 楽 し め る よ う な 作 品 を書くことが役目ですから。
まあタイトルの相違はあるでしょうが近いコンセプトで謎のザコさんと流乃さんが書いているそうなので特能な奴を期待しつつ書き上げた拙作はお通し程度に楽しんでいただければ幸いです。

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コメント
コメント
完全に化け物ですね!病的な白い肌と欠けた右腕と錯乱する様子は大好きですけど!!
機関銃ではなく機関砲である事と、街を壊滅させるだけの描写からかなりの破壊力を持つのでしょうね、この怪鳥は。

まどかさん…いくら事情はあるといってもやはり優しい…。
完全に壊れ物だったほむらちゃんが人間らしい恥じらいを持ちはじめるのはぐっときますね!(´∀`)
2011/11/22 (火) 19:17:52 | URL | クチナシ #-[ 編集 ]
Re:
>>クチナシさん

個人的にはなんだか物足りないんですけどネ…
この怪鳥、元ネタあるんですが、まぁ通じないでしょうから黙っておきます←

まどか様まじ女神様ですw
壊れてもほむらちゃんはほむらちゃんですからネ
2011/11/22 (火) 22:04:44 | URL | 影月 #-[ 編集 ]
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