カゲツキくんは作り出した何かを全力で投下していきました。
二次創作系小説を書き散らかしつつ、個人的に興味深いホビー(TF系多し)について騒ぎ立てるブログだったのですが、最近では自分で何やってるのかよくわかってません。そんなカンジのブログです。
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わたしの憧れに、さよならを
わたしの、欲しいモノ」、「あなたが、欲しいの」からの続きモノ?的なSSです。
有り体に言うならほむらちゃん依存症なまどかさんの話です。




 こくん。ほむらちゃんの白い喉が鳴って、ミネラルウォーターが通っていきました。
 わたしでも簡単に壊せそうな肩に顔を乗せて、ひんやりしたほむらちゃんの身体にぴったりと貼りつき、ほむらちゃんが喉を潤す様子をじっと見つめます。ほむらちゃんの綺麗さに惹きつけられてしまったわたしに、ほむらちゃんが微笑みかけてくれました。湿気の多い時期だから春先のものより薄手のお洋服を選んでいて。しかも密着してるから、ほむらちゃんにも普段よりはっきり伝わっていると思います。ドキドキしちゃってること。
 ほむらちゃんは体温が低い病気らしくて、こんなこと言っちゃいけないんだけど、でも抱きしめてると気持ちいい。触れている場所がゆっくりと温まっていく様子は、わたしの体温がほむらちゃんに移っていくみたいで嬉しくなってしまいます。わたしでほむらちゃんを満たしていく感覚が、たまりません。
 可愛い可愛いほむらちゃんは、わたしだけのモノ。必死になって手に入れた、かけがえのない宝物。だから、失うのが恐くて、離れていくのが恐くて、こうしてぴったりして、触って、抱きしめて、満たして、満たされて、独り占めし続けています。でも、不安は消えなくて。



 河川敷で、タツヤがお絵描きするのをほむらちゃんと一緒に見ていました。ペンは枝で、紙は砂の、小さい絵描きが何を描くのかを、二人で。
「まろかー」
「もう、タツヤったら。ワルになるには早いよー?」
「タツヤくんが不良になるとは思えないわ」
 タツヤがわたしを『まどか』と呼ぶことはありません。わたしのことは、『お姉ちゃん』と呼ぶから。タツヤが今描いているのは、『わたし』ではない『鹿目まどか』で、タツヤからするとその『鹿目まどか』は『お姉ちゃん』じゃないんです。その『鹿目まどか』は、わたしとは違ってとても長い髪で、翼が生えてて、神々しい見た目で描かれています。そう……魔法少女が夢と希望の象徴だと本気で信じていた、円環の理の姿を、タツヤは描いていたのです。
 あのとき、確かにこの手で消し去ったはずなのに、どうしてタツヤは覚えているんだろう。そのことを何とか表情に出さないようにしていると、タツヤがわたしの背後を指差しました。
「まろか!まろか!」
 タツヤは覚えているんじゃなくて、見えているみたいです。円環の理が、この世界には居ないはずの、居てはいけないはずの、わたしが。
「どうかしたの?」
「え、えぇ?な、なんでもないよっ」
「恐い顔をしていたから、気になったのだけれど……。貴女がそう言うなら、なんでもないのね」
 ほむらちゃんが心配そうに尋ねてきて、ちょっとだけ声が上擦ってしまいました。そっか、表情に出ちゃってたんだ。
 笑顔を作り直したわたしは振り返って、タツヤには見えているらしい円環の理を探しました。わたしには、見えません。



 その日の夜、わたしの部屋の勉強机の上に一冊のノートが置いてあるのを目にしました。手にとってページをぱらぱらめくると、そこには魔法少女に変身した姿のわたしやほむらちゃん、マミさんにさやかちゃんに杏子ちゃんが描かれていました。この絵を描いたのは、多分わたし。魔法少女に憧れていたいつかのわたし。正義を信じていたわたし。
 最後のページには、円環の理が描かれていました。魔法少女の希望そのものとして崇められていたそれは、わたしにとっては最低最悪の神様。自分の理想を魔法少女に押しつけて、ワガママのために苦しめて、最高の友だちを見殺し続けた、どんな犯罪者よりも悪い存在。
 今のわたしは、円環の理が理解しようとしなかったことを理解しています。それは、幸せについてです。
 誰かが幸せになったとき、別の誰かが不幸になってしまう……世界はそういう風に出来ていて、誰にもそれを覆せないということ。円環の理が魔法少女の幸せ、そして自らの幸せを求めて、ほむらちゃんがその分だけ不幸になりました。杏子ちゃんの言っていた、希望と絶望は差し引きゼロ、というのと関係があるかもしれません。
 そこでわたしは思いつきました。ほむらちゃんを幸せにするためには、他のみんなを、魔法少女を不幸にすればいいんだって。そうして、わたしは願いを否定して、希望を否定して、円環の理を消し去りました。もう奇跡は起きないし、魔法は使えないけど、わたしはなんにも後悔してません。これで良かったんです、これが良かったんです。
 ノートを閉じて、机の上に戻しました。この世界に来てから、わたしは絵を描いたことがありません。魔法少女のわたしが、円環の理が、忘れられないようにと残したんだと思います。タツヤに円環の理が見えたのもこれが原因かもしれません。



 夢も希望も要らない、わたしが欲しいのはほむらちゃんだけ。だから、あなたとはさよならをしなければいけません。強くて底抜けにかっこいい、魔法少女のわたしは、もう要らない。
 誰もいない公園の真ん中で、新聞紙に油を浸したものにマッチで火を点けました。勢いよく燃え上がった新聞紙の上に、ノートをそっと乗せます。火はあっという間にノートを飲みこんで黒くしていきました。わたしの髪を結んでいた赤いリボンを解いて、それも火の中に入れます。リボンも、ノートのように燃え上がってしまいました。
 火が消えると、そこには灰だけが残っていました。全部、終わったのです。
 風が灰を吹き飛ばすのを見届けたわたしは、すっきりした気分で家に帰りました。



 それ以来、タツヤが円環の理を描くことはありませんでした。代わりに、日曜日の朝七時半から放送してるヒーローの乗る巨大ロボットを描くようになりました。わたしは、もう絵を描くことはありません。タツヤが楽しそうに描くのを見るだけでいいです。夢や理想を絵にしなくても、もうすでに形になっちゃってますから。
 不意打ちでほむらちゃんの白い首を甘噛みすると、ほむらちゃんは可愛らしくて小さな声を漏らしました。ミネラルウォーターの入っていたコップが落ちて転がり、畳の上に小さな染みを作ります。
 ほむらちゃんからの抗議の視線が飛ばされる前に、裾から忍び込んだ手でほむらちゃんのお腹を撫でると、ぴくんっと反応してくれました。そのまま登っていくと、肋骨に指が当たります。なかなかお肉が付かないほむらちゃんの身体は、見ていて心配になるし、触っていてすごくゾクゾクしちゃうのです。イケないことをほむらちゃんにしているんだって感覚が、わたしを興奮させます。まるで変態さんみたいだけど、仕方ないよね。だってほむらちゃんだもん。
 うっすらと赤くなっていたほむらちゃんの顔が、可愛らしくて綺麗で。離したくなかった。
 ねぇほむらちゃん。ほむらちゃんはどうしてこんなに可愛いの。美人さんなの。細くて、簡単に壊れてしまいそうなの。わたし、ほむらちゃんが欲しくておかしくなっちゃいそうだよ。もう手に入れたはずなのに物足りないよ。一緒にいてもデートしてもえっちなことしても全然足りないよ。
 憧れを捨てて、他のわたしを退けて手に入れたものでも、わたしの不安は消えなくて。満足しきれなくて。
 ほむらちゃんの笑顔も、幸せも、全部、独り占めにしたはずなのに全然、足りません。
 そのうち、どうかしてしまいそうな気がします。



(鹿目まどかが満足できる日が来るのかって?まさか、無理に決まっているよ。人間は欲望や感情を制御できない。その満足感は一時的なものでしかないんだ。一度満たされたところで、それを上回る満足感を得ようとする。それの繰り返しさ。人間という生き物は、そういう風に出来ているんだ。だから魔法少女がエネルギー回収システムとして優秀に機能したわけさ)




あとがき

円環の理から離反した三周目まどかさんが呪いを吐き出すソウルジェム(以下カースドジュエル)を手に様々な時間軸でほむらちゃんの不幸で理不尽な死を見続け、この死は何者かによって仕込まれたものでありその何者かというのは魔法少女を男尊女卑の象徴として絶滅させようとする人格と魔法少女狩りが趣味の人格を持つマッドサイエンティストや魔女を愛してやまない余り魔法少女を片っ端から魔女化させる魔法使いやとある時間軸で師匠のさやかちゃんを殺されその復讐に燃える不死身の魔法少女ならびに魔力攻撃が一切通らない亜種魔獣を従えた概念化したほむらで彼女の目的は自身の魂をかき集めて世界を再改変することにあったわけだが、三周目まどかは概念化したほむらの企みに加担しつつ円環の理をマッドサイエンティストや魔法使いや魔法少女共々粛清し存在ごと根絶、概念化したほむらを普通の人間に戻し世界の再改変に成功、最後にこれまでの自分以外の人間の記憶を全消ししてリセットして本編に至るわけですがいやぁ長い長いあらすじ。つまり過去未来現在及び全時間軸のほむらちゃんを手に入れるためにあらゆるものを犠牲にした三周目まどかさんの話なわ
けですがこれアニメ本編の最終周まどかさんの願い完全否定した上で成立するんですよね。あいどんらいく円環の理!

ほぼ憎悪だけでSS書いてきたとか言われたので、憎悪だけでSS書くのはこれでお終いにしたいです。

どうでもいいけど最近異常気象が目立ってますね。ワルプルギスの夜降臨しますかね。
つーか(以下カースドジュエル)とか書いたのに使う機会ないよねこれ。あたしってほんと計画性ないバカ。でもいつか使いたいネ

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コメント
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ほむらちゃんを手に入れる為なら本当に何もかもに対して顧みませんね、まどかさん( ´ ▽ ` )
まどかさんにほむらちゃん、この二人が今幸せである以上、その他大勢のどこかに同じだけの不幸がバラ撒かれたのでしょうけれど、二人には知った事ではなさそうですww
まぁようやく手に入れられたものですしね。

独占しているのに満足する事は出来ない…。ある意味インキュベーターの思い通りになっているのかもしれませんね。
呪いを撒く版のソウルジェムならば、濁るのではなく逆に澄む事で魔女化するのでしょうか?
2012/06/26 (火) 01:46:43 | URL | クチナシ #-[ 編集 ]
Re:
>>クチナシさん
夢も希望もあったもんじゃないですわw

濁りがなくなれば確かに魔女化するのでしょうけど…吐き出すものはそこらじゅうに蔓延してるのでまずそういう事態にはならないでしょうネー(
2012/07/01 (日) 11:41:19 | URL | 影月 #-[ 編集 ]
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